最近高年の女性から楽しみでやっていたボルダリングがもとで硬膜下血腫になり、約1.5年の経過で復活できた話を聞く機会があった。
ボルダリングをやっていて、手が目標物を掴み損ねバランスをくずして約1m落ち、その時首がのめりこんだような感じだったという。その時腰は正常な状態にはなく腰をかばうような落ち方をしたという。しからば、40日後に立ち上がれなくなり、硬膜下血腫と診断されたのだそうだ。
急性硬膜下血腫や
急性硬膜外血腫の発生原因もほとんどが頭部外傷によるものです。
また
乳幼児の慢性硬膜下血腫は,硬膜下液貯留状態で、成人の慢性硬膜下血腫とは臨床的に異なった病態として考えられています。
この女性の場合は正に、ある期間を経て兆候のでる慢性硬膜下血腫になったのです。約1.5年の経過(治療期間含む)で、今は正常な状態になり、立ち上がることも問題なくなったそうで、他の人の結婚祝賀会にも出席していた。これからは無理をしない形でよく歩いて次の10年を元気に行きたいという言葉が印象に残った。
ともかく、体調が十分でない時はそれなりに無理をしないことが大事である。ボルダリングといえば、マットの上で行うのが普通であり、ある程度の衝撃をマットが吸収してくれるのであるが、必ずしも十分な緩衝(衝撃吸収)ではないことも肝に銘じておかねばならない。
そこで、慢性硬膜下血腫について、「
慢性硬膜下血腫」より調べた。
慢性硬膜下血腫とは、頭部外傷後慢性期(通常1~2ヶ月後)に頭部の頭蓋骨の内側にある脳を覆っている硬膜の内側の脳との隙間に血(血腫)が貯まる病気で、血腫が脳を圧迫して様々な症状がみられます。
慢性硬膜血腫は通常、高齢で男性に多く見られます。一般的は軽微な頭部外傷(時には外傷の事実がはっきりしない場合も少なくありません)の後の慢性期(3週間以降)に頭痛、片麻痺(歩行障害)、精神症状(認知症)などで発症します。
原因は一般には軽微な頭部外傷で脳と硬膜を繋ぐ橋静脈の破綻などにより硬膜下に脳表の髄液などと混ざった血性貯留液が徐々に被膜を形成しつつ血腫として成長するとされています。
血腫を覆う膜(被膜)は厚い外膜と薄い内膜から構成されています。好発部位は前頭,側頭,頭頂部で、右か左かの一側性のことが多いのですが,時には両側性(約10%)に見られます。
「
がんばれ鹿児島」に同HP管理人が慢性硬膜下血腫にかかり、その記事「2006年6月27日慢性硬膜下血腫になった日」「2006年7月6日とりあえず手術は成功しました」が載っています。