心原性脳梗塞に罹ったIさんの情報(下記引用)を入手したので、心原性脳梗塞について「NHK きょうの健康, 2004年12月号 」、「家庭の医学」、「薬がわかる本」より調べた。
ご存知のように、巨人軍の長島茂雄名誉監督が2004年に心原性脳梗塞に罹っている。
一方で、40~45歳以下でも罹る若年性脳梗塞もある。「
若年性脳梗塞の前触れ・症状」にも参考になる情報が載っています。
関連情報:「
“左室駆出率”の予備知識」
[第一報]09年6月13日
親愛なるMさん
元気回復喜ばしいこと嬉しく感じております。
このところ暫く、貴殿からのメールが届かず寂しく思っておりましたが、理由が分かりました。
私などは60歳で「心原性・脳梗塞」で倒れ、視野狭窄症で障害手帳を持っている身ですから、心臓の大切さは痛いほど分かります。
カテーテルなどは、50台より現在まで、6~7回やりました。何と無く息苦しい感覚のサイクルが短くなったら危ないのです。冠動脈の末端に詰まりが有り、それが原因で、どろどろ血流が脳に昇ったのでしょう。倒れて奇跡的に助かり、現在に至ります。
S様のT研の記録ビデオにも乗せて頂きました。感謝!感謝です。本も出版しました。薬漬けですが元気に生きております。最近ではI県の環境カウンセラーで活躍しております。(環境関係の講演が多くなりました。)
さて、病気のことですが、気をつけるに越したことありません。薬漬けの私の現状を書きましょう。参考まで。
薬は、①「アムロジン」=血圧を下げ、狭心症の症状を改善する薬。カルシューム拘禁役と呼ばれ、心臓に酸素や栄養を送る冠血管、末梢血管を広げる薬です。
②「バイアスピリン」血栓を予防したり血液の流れをよくする薬。③「オルメテック」血圧を下げる薬。④「ワーファリン」血液を固まりにくくし、血栓症の治療及び予防の薬。(納豆は食べられません)⑤「ソラナックス」眼が1/3しか見えないので、神経や緊張をほぐす薬。⑥「ブランドルテープ」狭心症や心筋梗塞などの症状を改善する薬。以上を8年以上一日も欠かさず、飲み続けています。薬漬けです。が元気に生きております。
誰が見ても、「ホンと・・」と言いますが、真実です。 気づけば、ストレスが一番の悪玉です。気を付けてください。
Mさんも「ストレス」には、特に気をつけてください。どんな方法でも生きていることは、素晴らしいことです。それでいて元気に活躍できれば最高です。
また、病気を甘く見てはいけません。信頼できる医師にお任せすることです。私は、ここ15年ぐらい同じ先生に診療して頂いています。(カテーテルを含め)ですから、2ケ月に一度、東京まで病院通いです。
60で倒れた時、友人から下記の言葉を頂きました。
「長寿が友達」
「健康が仕事」
「元気が一番」です。
手抜きしないで、健康管理でお達者に。
I
[第二報]09年6月21日
親愛なるM様
何時も、貴重で素晴らしいメールに感心しております。
私は、全然足元にも及びません。感服いたしております。
メールを書く事にしたのは、「桜木町駅」の私の思い出がよみ返ってきたからです。
8年前(今68才)、私は桜木町の駅のホーム(階段を昇り上がってしばらくして)で、脳梗塞で倒れ、関内の市立脳神経外科病院?に担ぎ込まれた駅です。
幸い、一命を取り留め現在に至りますが良いイメージは有りません。
しかし、盛岡に引っ越してきて判ったのですが、東京駅の試作品で立てられた建物が盛岡に有りました。それは、岩手銀行の元本店(現中の橋支店)です。我が家からも見えます。それが桜木町の元の駅に似て居る事を始めて知りました。有難うございました。
こちらには、日比谷公会堂のミニチュワ試作品(岩手県民公会堂)もあります。
文化の先取り?、試作品の誘致しやすい県民性かも知れません。
そのはずです。総理大臣が5人も出ている県ですから、これは、こちらの文化なのかもしれません。
我が家の近くには、宮沢賢治、石川啄木、原敬、金田一京助、新渡戸稲造(生地・1分)などの匂いがする所が歩いて数分のところに、たくさんあります。
以外に都会と近いのかなぁーと感じております。
色々な情報、博学に感謝です。楽しみにしております。
I
【
脳梗塞とは】
脳の細動脈に血栓、凝固塊、脂肪塊、石灰片、腫瘍塊などが詰まって血流を止めてしまうため、脳細胞が死亡(壊死)する病気。脳梗塞には脳血栓と脳塞栓の2通りがある。動脈硬化などがあると詰まりやすく脳梗塞になりやすい。脳動脈から供給されていた酸素や栄養物が止まると脳神経が壊死になるのが脳梗塞発作で、脳梗塞は次の3タイプがある。
(1)
ラクナ梗塞(41%):いわゆる小さな脳梗塞。高血圧の人に多く、脳の細い血管が詰まるタイプで特に睡眠時に多く発症する。梗塞部が小さいので症状が全くでないか、でても比較的軽いのが特徴です。
(2)
アテローム血栓性脳梗塞(34%):生活習慣病の糖尿病、高血圧、高脂血症による動脈硬化で徐々に血管が細くなり、ついには詰まってしまい、その結果として起こる脳梗塞です。これがいわゆる脳血栓です。
徐々に進行するため、数日間かけて症状が悪化することもある。脳の太い動脈や頚動脈が詰まるタイプで
特に睡眠時に多く発症する。
(3)
心原性塞栓症(18%):心房細動、急性心筋梗塞、心臓弁膜症により心臓内にできた血栓が脳血管をふさいだ時に
突然の発作としておこるタイプで日中活動時に多く発症する。
【
心原性脳梗塞とは】
心原性脳梗塞は心臓にできた血栓が、血流に乗って脳に流れて行き、血管を詰まらせるタイプの脳梗塞。脳梗塞患者の18%を占め、 60~70歳代の人に多くみられる。
心房細動(心房が1分間に約300~500回と正常の5倍以上の速さで不規則に細かくふるえて正常な拍動ができない状態)により心臓内の血液が停滞してできた血のかたまりや血栓が脳血管を詰まらせて、血流がストップし脳組織が壊死(死亡)した状態が心原性脳梗塞です。
【
心房細動】(「家庭の医学」等より)
弁膜症の人やバセゾウ病の人、冠状動脈硬化症の人、高齢者などで、脈が全く不規則にうつことがある。これを絶対性不整脈という。この時は心房の収縮がむやみに早く、普通の収縮をしないことから、“
心房細動”と呼ばれる。
心房細動は加齢のほかに高血圧、拡張型心筋症や心肥大等の心疾患によって引き起こされることがある。その他の原因としては飲酒や喫煙、過労、ストレス、暴飲暴食、睡眠不足など不規則な生活等も原因といわれる。 まれに脳塞栓などの塞栓症を起こすことがある。特に、僧帽弁の病気がある時、動脈硬化症、高血圧症や高齢者によく起こるので、抗凝固薬を使って予防できることもある。この場合には、日頃から医師の指示を受け、薬を調節し、治療を続ける必要がある。
【
若い人に起こる脳卒中】(「家庭の医学」より)
脳梗塞は高齢になるほど危険性は増すが、50歳以下の脳卒中は珍しく、原因になる病気がいくつかある。①
心房細動による脳塞栓症---心房細動による脳塞栓症は35~40歳以降に始まる。②膠原病により脳血栓症、③もやもや病による脳梗塞や脳内出血、④血小板増多症、真性多血症、白血病、血友病、⑤先天性動脈瘤によるくも膜下出血、⑥ピル服用に伴う脳血栓症、⑦ワレンベルク症候群、⑧悪性腫瘍に伴うDIC
【
脳梗塞の症状】
半身不随、半身麻痺、しびれ、感覚の低下、手足の運動障害、意識障害、言語障害、昏睡などがみられる。脳血栓では症状が数日かけてゆっくり出現することが多いのに対し、
脳塞栓では突然、意識障害がでてくる。
【
脳梗塞の前ぶれとなる症状】
脳梗塞の30%の人に一過性能虚血発作(TIA)と呼ばれる前触れ発作が見られる。TIAの症状としては、運動障害として、ふらふらしてまっすぐ歩けない、感覚障害として、片方の手足のしびれ、片足を引きずる、手足から急に力がぬける、ものにつまずき易い、知覚障害として、片方の目が一時的に見えなくなる、物が二重に見える、言語障害として、言葉がでなかったり・理解できない、バランス感覚の障害として、急にめまいがするようになったなどです。
【
脳梗塞の予防】
生活習慣を改善しましょう。
塩分を控えめに(1日に10g以内)、ナトリウムの排泄を促す食品(りんご、枝豆、バナナ、カボチャなど)を積極的に摂取しましょう。血圧を下げる作用がある食品(乳製品など)やマグネシウムを含む食品(焼きのり、昆布、ごま)などを食べましょう。動物性脂肪やコレステロールを多く含む食品は控えましょう。アジ、サバ、イワシなどに多く含まれるEPA、DHAなどの不飽和脂肪酸を積極的にとりましょう。
適度な運動で積極的にからだを動かし、太り過ぎないように注意しましょう。十分な睡眠、休養、禁煙、節酒をしましょう。夏は脱水症や夏カゼから脳梗塞になる人が多いので、水分を十分補給しましょう。
「
薬がわかる本」より
【
アムロジン】
[一般名]カルシウム拮抗薬
[分類]冠血管拡張薬
[処方目的]本態性高血圧、腎性高血圧、狭心症
[解説]
筋肉が刺激を受けるとカルシウムが細胞内に移動し筋肉が収縮する。カルシウム拮抗薬は、カルシウムが細胞内に移動するのを抑制して筋肉がゆるむのを早める。そのため、心臓に栄養を送っている冠状血管や抹消血管を拡張させ、血圧を下げることにより、心臓の仕事量や心筋の酸素消費量を減少させる。
[商品名]アダラート等
[副作用の注意]
-重大な副作用-
①完全房室ブロックや高度の徐脈がおこることがある。
②うっ血性心不全が起こることがある。
③剥脱性皮膚炎、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症が現れることがある。
④無顆粒球症、血小板減少症がおこることがある。
⑤AST・ALT上昇などを伴う肝機能障害、黄疸が起こることがある。
⑥ショックが起こることがある。
⑦血圧低下に伴う意識障害が起こることがある。
【
バイアスピリン】
[一般名]小用量アスピリン
[分類]血行障害改善薬
[処方目的]慢性安定狭心症・不安定狭心症・虚血性脳血管障害における血栓・塞栓形成の抑制
[解説]
アスピリンを少量使用すれば上記の処方目的の効果があることは以前から判っていたが、今回正式に認められた。
[商品名]アスピリンを含む製剤
[副作用の注意]
-重大な副作用-
①ショックやアナフィラキシー様症状が起こることがる。
②ぜんそく発作を誘発することがある。
③皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症、剥脱性皮膚炎が起こることがある。
④再生不良性貧血が起こることがある。
⑤脳、消化管、肺、鼻などからの出血が起こることがある。
【
オルメテック】
[一般名]アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
[分類]血圧降下薬
[処方目的]高血圧症、腎実質性高血圧症
[解説]
アンジオテンシンⅡの働きを直接的に阻害して血圧を下げる。「せき」の副作用がないといわれている。
[商品名]ニューロタン等
[副作用の注意]
-重大な副作用-
①アナフィラキシー様症状が起こることがある。
②顔面、口唇、咽頭、舌の腫れを症状とする血管浮腫が起こることがある。
③急性肝炎や劇症肝炎が起こることがある。
④腎不全が起こることがある。
⑤ショック、血圧低下に伴う冷感、嘔吐、失神、意識消失が起こることがある。
⑥筋肉痛、脱力感、血中・尿中のミオグロビン値の上昇などを特徴とする横紋筋融解症が起こることがある。
⑦高カリウム血症が起こることがある。
⑧心室性期外収縮、心房細動などの不整脈が起こることがある。
⑨汎血球減少症、白血球減少、血小板減少が起こることがある。
⑩低血糖が現れることがある。
⑪その他、類似薬のバルサルタンで、発熱、せき、呼吸困難などを伴う間質性肺炎の報告がある。
【
ワーファリン】
[一般名]ワルファリンカリウム
[分類]抗凝血薬
[処方目的]血栓塞栓症の治療及び予防
[解説]
本剤は、肝臓で血液凝固因子の一つプロトロンピンが生成されるのを抑制することにより、血液凝固作用を著しく阻害する。この薬は使い方が難しいので、処方医の指示に従うことが大切。特に、他の薬剤を服用しているときは、そのことを処方医に必ず伝える。
[副作用の注意]
-重大な副作用-
①脳出血等の臓器内出血、粘膜出血、皮膚出血等が起こることがある。
②本剤の服用早期に、皮膚の壊死がおこることがある。
③AST・ALT・AL-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがある。
【
ソラナックス】
[一般名]ベンゾジアゼピン系安定薬
[分類]精神安定薬
[処方目的]
高血圧症、動脈硬化症等における不安・緊張・抑うつにおける不安・緊張・抑うつ・易疲労性・睡眠障害における筋緊張軽減
[解説]
精神安定化作用の他に病人が気づかない緊張感を和らげたり、自律神経を安定させたりする作用がある。
[副作用の注意]
-重大な副作用-
①薬物依存が起こることがある。服用量を急激に減少したり中止すると、痙攣発作、せん妄、ふるえ、不眠、不安、幻覚、妄想などの禁断症状が現れることがあるので、中止する場合は徐々に減量して下さい。
②本剤の服用、本剤の急激な減量・中止・抗精神薬などとの併用により悪性症候群が起こることがある。
③呼吸抑制が起こることがある。
④AST・ALT・γ-GTP・LDH・AL-P・ビリルゲンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがある。
⑤筋肉痛、脱力感、CKの上昇、血中・尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が起こることがある。
⑥発熱、せき、呼吸困難などを伴う間質性肺炎が起こることがある。
【
フランドルテープS】
[一般名]冠血管拡張薬
[処方目的]狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性疾患